jo

主に読書メモ フーコーは読んだことないです

『筑豊の朝鮮人鉱夫 1910~1930年代 労働・生活・社会とその管理』 序章 課題と方法 1.問題意識 戦前において主なエネルギー源を提供していた鉱業において朝鮮人は不可欠な存在であった。1980年代以降、外国人問題が取り沙汰されるようになると、在日朝鮮人…

丸山真男 リーディングリスト

『日本の思想』の読書会を迎えるにあたって重要だと思われる文章タイトルを羅列してみる。 『集1』 ・近世儒教の発展における徂徠学の特質並にその国学との関連 『集2』 ・近世日本政治思想における「自然」と「作為」 ・福沢諭吉の儒教批判 ・神皇正統記…

『フランス人とは何か』

とにかく分厚い本…。 第一章まで読んだが、正直とりあえずギブアップ。フランス史の知識が全く欠けているので、全体像を想像することができずに辛いという感じだ。まずは、フランス史のお勉強でもしよう。新書で三冊ぐらい読むか…。ひとまず、序論の議論をま…

福間良明(2020)『戦後日本、記憶の力学』序論

・継承=忘却? 戦争の記憶を継承することが叫ばれている。しかし、その一方であえて継承されない記憶について語られない。ありていに言えば、不都合な事実は伏せて、記憶を継承していき、調和的な美しい物語を提示していくということだろう。福間は戦争映画…

土井隆義(2003)『〈非行少年〉の消滅―個性神話と少年犯罪―』第二章「非行キャリアの崩壊と暴発型犯罪」

・不良文化の崩壊と少年犯罪 本章は、突発型の幼稚な少年犯罪が、なぜ急増しているのかを不良文化の崩壊から見ていくという構図である。土井は犯罪を、レマートを踏まえながら二パターンに分類する。 ①第一次的逸脱・・・偶発性に満ちている。 ②第二次的逸脱…

土井隆義(2003)『〈非行少年〉の消滅―個性神話と少年犯罪―』(1)

第一章 「少年犯罪の凶悪化」言説の妥当性 一般イメージと統計の乖離 一般イメージ →最近は少年による凶悪犯罪が急増している。 統計データ →主要犯は増えているが、それは軽微な犯罪も含めてのことである。それゆえ、主要犯の増加をもって、凶悪犯罪の増加…

小坂井敏晶(2011)『民族という虚構』第二章「民族同一性のからくり」

いよいよ本章から、小坂井の議論が本格的に展開され始める。ブログ主は社会学を四年間にわたって、勉強してきたわけだが、小坂井の議論は社会学の議論と似通った部分があるとはいえ、全体として全く性質が異なっている。生物学などの知見を借りる等、ヒトと…

小坂井敏晶(2011)『民族という虚構』第一章「民族という虚構」

社会心理学者の小坂井による本書。第一章をまとめる。第一章では、民族がいかに虚構に支えられているかということを、先行研究をなぞりながら示している。 民族と人種 民族や人種は、所与のものではなく、むしろそうであるとする「主観的信念」に下支えされ…

ブログ立ち上げ

主に本や映画の感想メモに使います。